2016年3月7日月曜日

アメリカで両親学級参加【2015年5月1日】

以下の記事は2015年5月1日に書いたものです。

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遂に臨月突入。でもまだまだチビは降りてくる気配はなく、胎動もいつも通り(ガンガン蹴りを入れられる毎日・・・)。お腹の張り(ブラクストンヒックス)も全く感じず。。。腹に長く居座る作戦なのでしょうか。まぁ、チビのペースで好きなときに出てきてくれればいいよ、と気長にその時を待つわ。


さて、今日は4月18日に参加した病院主催の両親学級(parenting class)について書きたいと思います(自分の備忘録のためにも)。

初診のときに病院でもらったパンフレットに両親学級のお知らせが入っていたので、セカンドトライメスターの時期に病院のウェブサイトで申し込みを済ませておきました。平日はジョータの仕事があるし、何回も通うのは面倒な気がして、休日に1日で全てを網羅する集中コース(午前11時〜午後6時)を選択。

当日、バタバタと支度して(いつものパターン)時間ギリギリに集合場所に到着。会場は病院の中のセミナー室のような場所でした。

会場の病院の様子。病院っぽさは全くありません。

参加者は10組ほど。5組はインド系で、3組が白人、残りはわたし達も含めてアジア人と白人の組み合わせでした。そう、全員がカップル参加。最近は日本でもパートナーが一緒に参加することが多いのかな?アメリカの両親学級は(少なくともわたしたちが参加した両親学級は)、パートナーがいないと途中手持ち無沙汰になるようなプログラムが組まれていることが多いと思うので、パートナーと一緒に参加できない人は友達でも親でもいいから誰かと一緒に行くことをオススメします。

講師は3人の子どもがいるという優しそうな白人のおばさんでした。講義が始まる前に「Understanding Birth」という冊子が配られ、その後自己紹介タイム。

この自己紹介、妊婦が1自分の名前、2パートナーの名前、3出産予定日、4産院の名前、5今日の講義で知りたいこと、を話すことになっていたのですが、わたしの番がきたところ、なぜかジョータがしゃしゃり出てわたしの代わりに全部言ってしまいました。。。「パグ子英語キツイかと思って・・・」と気を利かせたらしいが、自己紹介ぐらい英語でフツーにできますから!初っ端から英語ができない人という印象をみんなに与えてしまったわ。。。ちなみに、わたしは2番めに早い予定日でした。

配られた冊子。内容はかなり充実しています。

講義で知りたい内容はほとんどの人が「Everything!」と答えていました。初めての出産だもん、全部知りたいよね。気になる講義の内容は以下のとおり。

★出産前のサイン(Signs of Pre-Labor)
  • 前駆陣痛(Braxton-Hicks Contractions)
  • 胎児が下がってくる(Lightening)
  • おしるし(Release of the Mucous Plug)
★出産の兆候(Onset of Labor)
  • 陣痛(Contractions)
  • 破水(Breaking of the Waters)
★分娩の段階(Stages of Labor)
  • 第一期(First Stage):Early Labor→Active Labor→Transition
  • 第二期(Second Stage):Pushing→Birth
  • 第三期(Third Stage):Placenta Delivery

以上についてパワポや映像で説明した後、カップルを3チームに分けて、分娩第一期に何が起きるか、学習したことを壁に貼ってある紙に書き込むという作業を行いました。アウトプットですね。わたし達のチームはActive Laborについて担当しました。

恥ずかしながら、わたしは今までほとんど分娩の流れについて知らず、映画やドラマみたいにいきなり破水して病院へGo!みたいな感じかと思っていたのですが(無知すぎる)、実際は破水から始まることは稀なんですね。

ちなみに、Early Laborは、6〜12時間程度、30〜45秒続く陣痛が5〜30分間隔で来るとのこと。子宮口は0〜6センチ。この段階ではまだ自宅待機。病院へ行くタイミングですが、511のルールといって、5分間隔で1分間続く陣痛のパターンが1時間続いたらとのことです。もちろん、511になる前に破水したり、どこかおかしいぞという事があれば、すぐに病院へ行くべき。Active Laborは、3〜5時間程度、45〜60秒続く陣痛が3〜5分間隔で来るとのこと。子宮口は6〜8センチ。この段階の陣痛はかなり強く精神的にも苦しくなってくるらしい。Transitionは、30分〜2時間程度、60〜90秒続く陣痛が1〜3分間隔で来るとのこと。1回の陣痛で2回の痛みのピークがおそってくることも。子宮口は8〜全開の10センチ。寒気がしたり気持ち悪くなったりすることもあるらしく、精神的にももういっぱいいっぱいになるらしい。その後、第二期で息んで産むという流れ。

このアウトプットの作業で、他のカップルと少し交流することができましたが、バックグラウンドもバラバラだし、ママ友パパ友になるほどの絡みはありませんでした。

その後、休憩を10分程度挟んで(妊婦相手の講習なので、休憩はちょこちょこ入ります)、次の講習がスタート。

★陣痛を乗り切るためのテクニック(Understanding Comfort Techniques)


ここからはパートナー必須の領域。呼吸法を学んだ後、パートナーがリラクゼーション・マッサージについて学習。

一通り説明が終わると、講師が突然部屋の照明を落とし、「さあ、みなさん立ち上がって〜、実際にやってみましょう!」と実践を促してきました。ここにきてジョータが急にモジモジし始める・・・。「パートナーを抱きしめて」とか「優しく声をかけながら頭から腰まで揉みほぐしてあげて」とか言われても、「ちょ、みんなの前でそんなことできないよ・・・」と恥ずかしがって固まるジョータ。他のカップルはラブラブモードに突入している中、アメリカ人の肉体に昭和の日本男子の精神が入っているこの男、突っ立って照れ隠しの笑いを浮かべるだけ。。。「アンタ、逆に目立って恥ずかしいことになってるからしっかりしてよ!」とパグ子のお叱りを受け、渋々テニスボールを使ってマッサージの真似事をしてくれました。本番はちゃんと役に立ってくれることを祈っています(切実)。

そんなジョータですが、学科編では気持ち悪いくらい積極的に質問したり、発言したり、優等生のような振る舞いをしていました。

昼食を挟んで(30分しか昼休みがなかったので、近場のIN-N-OUTでバーガーを急いで食べました)、2時半頃から(ここはアメリカ。みんなのんびりしているので時間通りに始まらない。講師も別に気にしていない)午後の回が始まりました。午後の内容は、

★無痛分娩について(Medical Pain Relief)
★帝王切開について(Understanding Cesarean Birth)
★ホスピタルツアー

の三本立て。

まず、無痛分娩ですが、やっぱりみんな興味あり。日本ではまだまだ普及していない無痛分娩ですが(保険適用外だったり、麻酔医が不足していたり、「痛みを乗り越えないと愛情がわかない」とかわけわからないこと言っている人がいたり、環境が整っていないようですね)、アメリカでは80%以上が無痛で産んでいるとのこと。わたしもできることなら無痛で産みたいと思っているので、興味深く講義を聞きました。

誤解していたことは、無痛分娩にしたい場合、事前に登録するなど手続きが必要かと思っていたのですが、麻酔医は常駐しているので、途中で無理〜ってなった場合に結果として無痛にするということ。つまり、無痛にするぞ〜って気負わなくても、その場の流れでいつでも(厳密には無痛にできない段階もあるけど)無痛にできるっていう気楽さがある。この話を聞いて、出産への精神的負担がかなり軽減されました。もちろんリスクはありますが、利点と欠点の両方をきちんと理解できたので、自分の身体とチビと相談しながら、臨機応変にやっていきたいな〜と思います。

帝王切開についても、予定帝王切開が行われる場合と緊急帝王切開になる場合にわけてしっかり説明してもらえたので、もしものときの心構えもできました。

講義のシメに、再びカップルでリラクゼーションの実践をしましょうということになり、またまたジョータがモジモジしていました。そういえば、日本で両親学級に出席された方のブログ等で、旦那さんが妊婦のお腹の重さを体感するおもりを付けた〜というような内容を目にするのですが、わたしが出席したクラスではやりませんでした。まぁ、妊娠後期のわたしの食欲に共鳴してジョータも腹に脂肪を付けてるからおもりはいらんね。

最後は産院(クリニックから2マイル程度の距離)に移動してツアーをしました。アメリカはLDR(L=Labor陣痛、D=Delivery分娩、R=Recovery回復を全て同一の部屋で過ごせるというもの)が一般的と聞いていたのですが、わたしの産院はLDが同室、Rは別室になっていました。両方の部屋を見て回ったのですが、いずれも個室でプライバシーも守られているし、パートナーが寝泊まりできるスペースもあるし、医療器具が無ければ日本のビジネスホテルの部屋のような感じでした(でも滞在は、経膣分娩で1泊2日なんだけど)。こうやって下見をしておくと、本番の時のイメージトレーニングができるし、どういう環境に放り込まれるか事前に知っているという精神安定効果があります。

こうして、盛りだくさんの両親学級は幕を閉じました。ジョータもわたしも内容にけっこう満足できたし、二人で参加して良い思い出になりました。行く前は渋々だったジョータも帰りには「けっこう楽しかったな」とか言ってたし。これに気を良くしたわたしたち、母乳学級(Breastfeeding class)まで申し込んでしまいました。このクラス、人気らしく予約がいっぱい。予定日の約1週間前しか空いていなかったのでそれにしたのですが、その前に生まれちゃったらどうしようね〜。

以上、両親学級参加のレポートでした。
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【後日談】
案の定、母乳学級に行く前に生まれちゃったので、産んだ後キャンセルしました。でも、母乳育児って本当に壁にぶち当たるとある意味出産よりもキツイことになるので、出ておきたかった・・・。

分娩の流れですが、わたしはいきなりActive Laborに突入!みたいなバタバタ&スピード出産だったので、本当にお産の流れって人それぞれだと思います。でも、通常の流れを知っておくことは大切かな。何よりも、パートナーに知識を植え付けるのは肝心だと思います。他人事だと思うなよ、と。

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